スマホの電源を切り忘れたことがある私の話

「上演中は、携帯電話やスマートフォン、音の出る電子機器は、周りの方のご迷惑にならないよう、電源を…」


映画だけではなく、舞台やミュージカルなどを観に行けば、ほぼ確実に聴くアナウンス。


あなたはスマホや携帯電話の電源を切らずに、お芝居を観ていたことがありますか?


私はあります。

 

車と観劇は慣れた頃が一番恐ろしい

2015年、某日。
推しの出演舞台を観に行くため、私は大阪へ向かいました。
推しが同じの観劇仲間と「久しぶりだね」なんて言葉を交わし、お手洗いも物販も済ませて着席。
あとはツイッターを観ながら開演時間まで待っていました。

時計を見ると残り5分といったところ。
私はここでスマホの電源を落としました。

そしてお決まりのアナウンス。

 

「さっきスマホはちゃんと切ったもんね。ばっちりだよ。ふんふふんふん」

 

推しに出会う前、初めての観劇をした2010年から守ってきた、いつもの動作です。
ポケットに入れる前に電源ボタンを押して確認もした。

と思ったところで、友人に連絡しなければならなかったことを思い出す。
焦って電源をつける。フリック入力で素早く返信して画面を閉じる。
ツイ廃には慣れたもんです。

場内にかかっていたBGMが大きくなる。
照明も落とされ、いよいよ開演。

そりゃあもう楽しみでした。
何度も見てきた素敵な役者がいる、脚本も面白い内容を書かれる方によるもの。
90%くらいは楽しめる確信のある舞台でした。


照明で舞台上が照らされると、物語は始まりました。
早いうちからから笑いが起きる。


いやぁ、これは絶対面白いやつだな。なんてったってもう面白いんだから…………

 


あれ?

 

 

スマホの電源切ったか?

 


アナウンスの後に友人に返信し、その後に電源を切る動作をした覚えがありません。

 


ちょっと待てよ、今日土曜日だな。
変な時間にアラームセットしてなかった?

サイレントマナーにはしてあるけど、このアラーム鳴らない?


鳴るよね?毎朝私これで起きてるもんな?

 

うっっっそやろ待ってえっえっ

 

過去の過ち

豪速で記憶を遡ることX年前。その日は高校の部活動で大会に出場してました。
部活動と言っても文化部でして、他所の高校に県内の参加者が大集合し、配布された問題集をひたすら解くというテスト形式です。
まるで定期考査のような雰囲気の中で、静かな教室にはストイックな筆記具の音だけが響いt


テ----レ-----レ---レ-----♫


どこからともなく音楽が流れてきた。


ア-イドンケ-ァニィシィンどうでもいいって顔しながらずーーーーーっと♬


宇多田ヒカルの「Keep Tryin'」だ。

youtu.be

 

どこかで流してるんだろうか。
それにしたって、こんなところまで聴こえてくるとかどんな大音量だ。騒音同z……、……。

 

この日は土曜、時間は確か10時くらい。
土曜日の10時は、当時休日は遅寝遅起き常習犯だった私が「せめて10時には起きよう」と定めてアラームをセットしている時間だ。

 

 

犯人私じゃん

 

 

どこからどころじゃない、私が座ってる机の横に掛かってる、私のスクールバッグから流れてる「Keep Tryin'」だ。

完全にケータイの電源を切り忘れたのである。

私はサイレントマナー派だが、サイレントマナーはアラームだけはしっかり鳴らしてくれる。

 

どちくしょう

 

この大会は学校ごとのチーム戦。
いくらうちの高校が最下位争いレベルの実力とはいえ、「これだから○○高校は…」なんて県内で言われるのは嫌だ。
しかしこのアラーム、私が止めるまで止まらないスヌーズ仕様。
せめてメールだったなら着信音5秒で済んだのに。休みの日は10時までなんてご丁寧にアラームをセットしていた己を呪いたい気持ちでいっぱいだった。

もはや問題を解くどころじゃない。
かなり頭を使う問題が並ぶ中、自分の真横から流れてくる宇多田ヒカルの美声に、文字通り手には汗を握り、この状況をどうやって打破するかと思考回路はショート寸前である。

いや、しかし、バッグからケータイを出して止めなければ、宇多田ヒカル(出演:声のみ)は半永久的に歌い続ける。
バッグなんか漁ろうものなら、監視官の先生に「カンニングだ!」と言われるかもしれない。怖い。

それでも止めなければ。今は流暢に宇多田ヒカルを聴いてる時間ではないのだ。自分が優勝できる可能性などミトコンドリアほどもないので、最悪摘み出されてもいい。どうせ同チームの4人も「遠足みたいだね〜」と言ってたレベルなので誰も優勝する気も無い。

そもそも、この教室には、私以外にも30人ほどの高校生たちがいる。鳴らしてる本人でこれなんだから、他の生徒たちには迷惑この上ない。
こんな静寂っぷりなら廊下を超えて隣の教室にまで聴こえている可能性はある。

 

最高に嫌な脂汗が噴き出すのを感じた。

 

「Keep Tryin'」が2番に突入しようとした時、私は目をかっ開いてペンを置いた。
高校生活約3年間で一度もやったことがない静かさと速さで、バッグの内ポケットで宇多田ヒカルを歌うケータイを探し当ててひっ摑む。
当時はガラケーの折りたたみ式のため、必要最低限の幅を開き、スヌーズを止めた。ついでに電源も切った。

たった2分にも満たないはずが、ネバーエンディングストーリーにでも迷い込んだ気分だ。
教室を視線だけで見回すと、たまたま監視官は廊下に出ていたようで、私は怒られも摘み出されもしなかった。
しばらく汗は止まらなかったし、結局問題を解くどころではなく、結果はやはり不振に終わった。

 

という、私の高校生活で忘れたいメモリーTOP5に君臨する思い出が走馬灯のように駆け巡った。ナイトメア再来である。
今はもう休日用のアラームなどセットしていないが、鳴らないという自信はない。

恐ろしい

今から推しの素晴らしい演技が見られるのに、またしても思考回路はショート寸前になってしまうのだろうか。
万が一リアルガチで鳴ったら、またバッグから出して消さなければならない。


(アラームが鳴ってしまったら、一年間舞台禁しよう。)


ただひたすらに願った。
アラームセットなんかしてませんように。

 

そう祈ること2時間

 

鳴らなかった。

 

カテコが終わった時、安堵感が駆け巡った。
電源はやっぱり切れてなかった。

 

 

上演中はスマホを見ない時間です

私は電源を切らなかったことで超焦った過去がある。
その過去があってもなお、うっかり切り忘れてしまった日もある。

やってしまった以上、自分を棚上げする気はありませんし、忘れたい思い出ではあるけど忘れずに教訓としてます(それでもやってしまったのは本当に猛省するしかない)


この話で言いたいのは、「切り忘れちゃったけど鳴らなかったし結果オーライ!」ではない。

「アナウンスがされてるんだから電源は確実に切れ」である。

部活の大会だって、電源切ってかばんにしまいなさいって言われてた。
しかし私はそれを怠った。怠ってアラームを鳴らしてしまった。

 

私は先述の通り、電源を切っていないのではと思った瞬間から、めちゃめちゃ不安になるタイプです。
そう思った場合の大抵はちゃんと電源も切ってるんですが、自信がなくなった時はヤバイという気持ちが凄まじい。


なので、暗い客席の中、堂々とスマホの画面つけてる人の気持ちが理解できません。
電源オフにしてるしない以前にめっちゃ見てるやん。

なんで?

なんでツイッターだかメールだかLINEの画面開いてるの?最初からオフにする気無かったの?


私が鳴らしたのは部活の大会中です。でも舞台ならば、電波の影響で動作しなくなる機材もあるでしょう。
だから本当はマナーモードどころか、電源オフにするんです。するものなんです。
「音鳴らないオッケー」じゃない。

 

舞台の上演中にスマホの画面を見ている人たちへ

電源の切り方が分からないなら、せめて調べてください。

わざわざチケットを取った公演を見るよりも大事な連絡でもしてるのか、つまんないから画面見てるのか、私にはわかりません。

舞台関係者は何度も何度も口を酸っぱくして耳タコできるくらい言っていますが、暗い場内では小さな明かりも本当に目立ちます。
段差があって少し高い位置にある後方の席からも、ツイッターやLINEのトーク画面開いてるのだって見えます。

金払って観に来てるから何してもいいというのは間違いです。
他のお客だってみんな金払って、楽しみにして来てるんです。

舞台を楽しむために舞台上に視線を向けるその中に、客席の中で光るスマホというのは


ほんっとうに


ほんっとうに!!!


鬱陶しいのです!!気が散るんです!!


音など鳴ろうものなら役者が悲しみます。公演に向けて頑張ってきた気持ちを踏み躙る行為です。


アナウンス聞いてる聞いてないじゃなくて


舞台を観る時は電源を切るんです!!!

 

関係者席に座ってる方もですよ!!!

 

「テレビを見る時は部屋を明るくして離れて見てね」よりも大事なことです。

自宅のテレビや動画で視力が落ちようが気持ち悪くなろうが自己責任ですが、他の観客や舞台上の役者まで気が散るのは多大な迷惑に過ぎません。


上演中に何度もスマホチェックしなきゃいけないような大事な連絡待ってるなら、お芝居など観てる場合じゃないのでは!?
来たはいいけどつまんないとか思ったなら、周りに迷惑かからないように瞑想でもしててください!!!

バックライトつく腕時計も目立ちますからね!!!

 

 以上!