バンタムクラスステージ「エレモア・ムーブ」ネタバレ感想
バンタムクラスステージ
2021年本公演「エレモア・ムーブ」
@東京都 花まる学習会王子小劇場
2021/10/23(土) 13:00
2018年以来の!!!
バンタム本公演です!!!
やったーーーーーーーー!!!!!
ウェイッヒャアアアウォオオオフ!!!!!!
はい、以下感想。
最初の感想は、「私はこれが見たかったんだな」だった。
推し氏がいるのはもちろんだが、やはり脚本演出が良いことこそ、作品を楽しむ上で重要なことである。
言ってしまえば、作品自体が良ければ、推しがいてもいなくても面白い。
面白い作品に推しが出ている。これ以上幸せな感想はない。
細川氏の話はずっと面白いんだ。
麻薬とギャングと警察と人の死が苦手じゃないなら、何観劇するか迷うならバンタム観てくれ!!!!!って思ってる。
バンタムクラスステージの定番、洋画的仕上がり。
洋画ドラマだか映画だかを見たことがあると、そういやこんな感じだなぁと思わざるを得ない。
セリフも絶妙で一貫している。言葉一つでも選び間違えたら空気が壊れそうだが、そんな心配もしなくていいから有難い。
そして良い役者揃い踏みだ。脚本が良くても、観客への届き方は演者のアウトプット次第。しかし、やはり心配ない。毎度のことながら感謝すらしたくなる。
惜しむらくは、私は実際の有名な洋画を全然履修してないことだ。私はただのつまみ食いの域を出ない。
アベンジャーズも見てないので、おそらく映画ファンならピンとくるような小ネタをスルーしてしまった。
だが洋画を履修していなくても、物語の面白さは理解できているつもりだ。全部が伝わらなくても面白いんだから問題ない。
登場人物が至って真面目な顔をして面白い言動を繰り広げる。
大事なことだ。
過去公演のクロッシング・クリスマス・クリアランス(つまりCCC)の番外「クロッシング・マナー」もだいぶ好きだが、あれば演者が演技かガチかはさておき笑っているので、残念ながら私の中の評価は微妙なものになっている。
演者による誘い笑いは、喜劇とはあんまり思わない。お笑いでもそう思う。(演劇に正解はないだろうし、あくまで私の好みの話)
エレモア・ムーブ、みんながクッソ真面目な顔でおかしな状況になっている。
面白い。カダレさんとビアンキの再現なんか笑わずにいられるか。
オハラさん演じるMr.ストイックな殺し屋が、映画知識の訂正にグイグイ入ってくるやん。
映画大好きじゃん。
好きなものについて間違われると全力訂正にくるオタクじゃん。
そういやなんだけど。
アレホ:デッド・ディール大好き
カダレ&ビアンキ:デッド・ディール大好き
殺し屋:映画大好き
ブレナー:リングストン大好き
オタクが……オタクが多い……!!!🤗
馬渡さん演じるケンドラさん、老後の話し相手とかお隣さんにいてほしい。シンプルに好き。
ハリポタ一冊分のポルノを書いた、J・K・エローリング(※勝手に私が呼んでいる)のダニエラ。
ゾーイとはあの空気だし、これどうやって最後収まるんだろうってはらはらしてたんだけど、すっごく綺麗に落ちたな。暴露本以外の道を提案してくれたのがゾーイだもんな。
ゾーイもしょっぱな「うわこの娘ちゃんめっちゃ元気~苦手~😇↷」っていう印象だったのに、優しさの塊っていいうか、あんな嫌悪してた相手なのに、泣いちゃうわ。
そしてこの終盤ケンドラさんとのシーンで、ダニエラが一気に好きになる。無理、MKS(最も可愛い選手権)優勝。
今回は喜劇だってわかってるから脱力気味で見ていたのもあるんだろうけど、なんだかすっごい見やすかったなぁ。
約110分でこんな面白くいて濃い話がしっかり収まってるって、これが細川氏の技量ってやつか。
最後の、授賞式のテレビ中継シーンなのかな。
あれ、エレモア役の福地さん、アレホ役の沖田さんで並んで終わったの、めっちゃくちゃ嬉しいと同時にめっちゃくちゃ寂しかった。
あのシーンを見てた時の気持ち、なんて言い表せばいいのか今でもわからない。嬉しい寂しいとしか書けない。
今回は1回の観劇でたくさん考えたり思ったりできて、東京まで見に行って良かったと心から感じた。
毎度毎度あんまりいい感想書けてないけど、きっと書かないよりはいいはず。
観に行ったよっていう一つの足跡として残しておく感じ。
久しぶりの本公演、おめでとうございます。
最後まで無事、駆け抜けられますように。しがないファンより。